臨床心理士がさまざまな心の問題にお応えします。岐阜市と名古屋市に心理カウンセリングを行う相談室があります

子どものご相談

いくつかの壁

成長を阻む壁
発達障害の子どもは素晴らしい力を持っていますが、自分に誇りを持って生きていくには幾つかの壁があります。発達の偏りがあることで子どもは非難叱責を受けやすく、親の側もストレスを高めます。他の多くの子どもたちと違った行動を示すため、事情を知らない人からは「しつけが行き届いていない」と言われてしまうこともあります。そうなれば、どんな親でも恥ずかしく、力づくで子どもを押さえたくなるでしょう。子どもの特性や親の苦労を理解してもらえない環境にあることから、子どもが自己否定感を増したり、愛着障害を生む場合があります。

愛着と信頼の形成
大切なことはまず、親が子どもの特性をしっかりと理解し、それをまわりの人々に伝えていくことです。子どもの姿に応じて、子どもの歩調に合わせて発達を支えましょう。そうすれば子どもは自分をよいものと感じ、人との関係に心地よさを感じられます。このような親との安心できる関係(愛着)が、自分に対する信頼感・他者への信頼感を築くのです。

子どもに愛着障害や自信喪失を生じていると感じられるとき、子どもをどう理解すればいいのかわからなくなっているとき、遠慮なくご相談ください。

子どもの側の問題
一方子どものこころの状態が、発達や学習を遮断するような状態となっていることがあります。発達障害の子どもは、変化を好まない、かたくなである、感情をうまく伝えられない(パニックや癇癪)、不足や負けを認められない、自己評価が低い、すぐにあきらめるなどの特徴があり、それが極端な場合には発達や学習を損ないます。

精神分析的心理療法は、発達を損なう要素となる「愛着や信頼」と「子どものこころ」の理解と改善に大きな力を発揮します。

二次障害
発達障害の子どもが理解のない環境で育つとき、叱責・疎外・失敗の経験の多さから、二次的に情緒障害を起こします。不登校、行為障害、気分障害(うつ)などこころの問題を生じたときには、環境調整とともに、子どもの心が回復していけるよう支援を行います。

私たちはこころの専門家として、子どもたちが持てる力を最大限に発揮していけるよう、子ども、親、学校に対して援助を行います。

終結

終結 終結は、お子様の変化によって自ずと決まります。お子様・保護者が終結しても大丈夫と感じられたら、遠慮なくセラピストにお申し出ください。セラピストはこころの成長という観点から、意見を述べさせて頂きます。一般に、生活面での変化とともに、こころの成長に進展があることが終結の指標となります。お子様自身の気持ちも大切にしながら、終結の時期を決めていきましょう。

終結の合意から現実の終結までに、1か月~数ヶ月の時間がかかると見込んでください。これは子どもとセラピストのお別れに必要な時間です。セラピストは、子どもが一人でも大丈夫と思えるように終結の作業を進めます。

お申し込み、ご予約に関して

※当室はいくつかの企業・職員組合と提携しています。該当する方はお申込みの際に、気軽にお尋ねください。

こころの成長を促すために心理療法を行います

 

心理療法
セラピールームにはおもちゃ、箱庭、描画などを準備して、子どもが安心して気持ちを表現できるようにしています。
たいていの子どもはそこで楽しく遊びますが、「遊ぶ」ことや「絵を描く」ことが大切なのではありません。
子どもは遊びや箱庭や描画を通して、心理療法という場に心の世界を映し出してきます。セラピストは精神分析的な考え方と技法を用いて、そこに映し出された子どもの気持ちや不安を理解します。
環境調整
子どもが健やかに成長していくためには、家庭、学校、友だちが必要です。
私たちは、子どもが健やかに育つ環境(家庭・学校・友達)を構築する支援も行います。学校に行かない、家族との衝突が増えた、友達との交流が途絶えたなど、子どものこころの問題と共に生じる環境上の問題を調整していきましょう。
こころの専門家と家庭と学校、その他必要な外部機関との健やかな連携が、子どもの育つ環境をつくり、子どもの成長を支えていきます。

 

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