女性臨床心理士が主宰する岐阜市のカウンセリングルームです。職場ストレス・子育て・不登校・発達障害など、心の問題や悩みにお応えします。
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愛着の大切さ
2012-08-22
当室の考え方
発達の凸凹(得意と不得意)は乳幼児期から存在します。親にとってそれは多くは「育てにくさ」や「なんとなく普通の子と違う」という感覚として認識されがちです。(M記)
発達の凸凹が育てにくさにつながる
親にとって愛しむ行為である抱っこを、感覚過敏のある子どもはひどく嫌がります。
抱きしめた手を払いのけられたり、激しく泣いて暴れられたりしたら、親としては子どもが何を考えているのかわからなくて悲しくて、自信を失うでしょう。
興味を持つものが特定のものに限られてしまうこだわりの強い子どもは、他人とそれを共有することが難しく、親が一緒に遊ぼうとすると嫌がる場合があります。自分の好きなようにミニカーを並べ、親が他のおもちゃで遊ぼうと誘っても見向きもしません。気に入らないとパニックを起こし、好きなように遊んでいると大人しいので、子どものやりたいようにさせてノータッチ、という話もよく聞きます。親としては「関わりにくい子」で、理解できない存在になってしまうのでしょう。
子育てには愛着が大切
抱きしめるという行為は、ただ泣き止ませるためだけの行為ではありません。抱きしめられることによって、通常子どもは柔らかさや温かさを感じ安心感を得ます。今まで自分の中に湧き上がっていた不快感は和らげられ、誰かに自分の身を委ねる心地よさを感じて泣き止むのです。同時に抱っこしている親の方にもそうした子どもの様子が伝わり、嬉しい気持ちになったり、子どもを可愛いと思ったりして、親としての自信を培っていきます。
こうした親子のやりとりが積み重なることで、親子の愛着関係は育っていくのです。そしてこの愛着関係が成り立つことで、親は自信を持って子育てができ、子どもに必要なことを教え、育む力を発揮できるのです。
大切にしたいこと
発達の凸凹がある子どもは、大切な親との愛着が育ちにくい状況にあります。生まれつきの凸凹が育まれる環境にも影響し、親との関係を悪くしたり、親からの働きかけを弱めたりするのです。
臨床心理士は、発達の凸凹のある子どもの特徴を理解すると同時に、その子どもと必死に向き合って子育てをしてきた親の気持ちを理解したいと思います。そして親に子どもの特徴を説明していく中で、親子のこじれた関係を改善し、ゆっくりではあっても愛着関係を築けるよう、お手伝いしたいと思っています。発達の凸凹のある子どもにとって親は、かけがえのない大切なサポーターだと思うからです。
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